神輿を担いで海にDIVE!?「小笠原貞頼神社例大祭」潜水レポート!

0880

 

『誰が担いでもいい。何を着て担いでもいい。』
それが、「貞頼祭り」のキャッチフレーズ。

 

実は「小笠原貞頼神社例大祭」なんて誰も呼ばない。
「貞頼さん」呼ばわりされて親しまれているのは、
小笠原を発見したと言われている「小笠原貞頼」

 

実在したかも分からない伝説上の人物だけど、
「細かいことはとにかく、貞頼さんに感謝しよう!」と、
発見した日といわれる7月26日に毎年行われているお祭りです。

 

 

_DSC7543

 

これがもう本当に、ウェルカムでピースフル。
僕らのような観光客も「一緒に担ごう!」と巻き込んでくれる。
そんな「かなめ会」の方たちが、ほんとうにカッコイイんです。

 

_DSC7586

誰より声を枯らして主導してくれる、いっちーさん。
『ドッコイ ドッコイ』という掛け声は、船でオールを漕ぐリズム。
「ソイヤ!ソイヤ!」じゃ漕ぎにくいもんね。
ちゃんと小笠原の歴史に紐づいているのです。

 

_DSC7549

伝説の担ぎ手であり、神輿の作り手でもある、タコG。
1年に40近くのお祭りに参加して、神輿を担ぎ続ける「カツギスト」。
両肩に“フリーザ第二形態”みたいな「担ぎダコ」がある。
そんなタコGが最も愛するお祭りのひとつが貞頼祭りだという。

 

0814

“お神輿夫婦”としてタコGを支える、おっかぁ。
みんなが首から提げる「喧嘩札」というネックレスには、
おっかぁが書いた「貞頼さん」という字が刻まれている。

 

_DSC7595

そして、総監督のRYOさん。
伝説のサーファーであり、シーカヤッカーでもあり、
僕たちが泊まっていた「エコビレッジ ぷーらん」のオーナーでもあり、
家をつくり、野菜をつくり、自然とともに暮らす生き方を実践している“ぢきゅう人”。
ハッピも貸してくださいました!

 

_DSC7519

 

さて、神輿を担いで村をひたすら練り歩きます。
「ドッコイ!ドッコイ!」「ドッコイ!ドッコイ!」
ときに民家に突入。水が四方八方から飛んできます。

 

_DSC8025

 

『誰が担いでもいい』というのは本当でした。
祭り独特の、「地元民だけの内輪感」とか、
「体育系の男たちのコワイ雰囲気」とか、いっさいナシ!
小笠原の島柄なのか、RYOさんたちの人柄なのか、
居心地のいい懐の深さがそこにあります。

 

_DSC8138

 

子ども神輿もあります。かわいいだけじゃなくて迫力満点!

_DSC8305

_DSC8354

 

お次は、おんな神輿!あんなに重いのに、軽々と…!

0813

 

もう肩パンパン、腕パンパン…でも、気持ちいい!
横脇から支える分にはたいしたことないのだけど、
前方に入るとかなりヤバイ!重量が一気にのしかかってきます。
けど、重くて辛いほど、気持ちよくなってくるのがお祭りの不思議。

 

_DSC7637

 

と、ここでウミガメの放流も行います。

0792

 

さて、ここからが貞頼祭りの真骨頂。

なんと、神輿を担いで海へ突入!

 

まずは子どもから!
海に浸かったところで、大人たちが寄ってたかって水かけします。

 

0823

 

そして、大人たちもGO!GO!GO!

 

_DSC0826

 

前のほうの、中のほうで担いでいたのですが、
え、まだ行くの?まだ行くの?てか完全に足付かないんだけど…溺れる!
そこからは、神輿に登れぃ!乗っかれい!なテンション。

 

0839

 

神輿がイカダになるなんて!

 

0853

 

あれ、流されてない?どうやって引き返すの?
と思いながら溺れていたのですが、そこからがまた素敵。
みんなで手をつないで引き上げるんです!

 

0856

 

全身びしょぬれ当たり前。スマホなんて誰も持ってない。
写真は安全圏からの撮影に徹したすーじーさんのおかげ。
参加者にとっては、貴重でかなり喜ばれていました。

 

祭りって、神輿って、こんなに楽しいんだ。
親の転勤のせいで、地元がない僕にとっては
なんだか小笠原に地元ができたような気持ちがして、
もちろん、そんなことを思うのはおこがましいんだけど、
こんなふうに担がせてくれて、
そう思わせてくれる小笠原がやっぱり好きだなって。

 

そんなわけで7月26日を旅程に入れられる方はぜひ。
朝9時からスタートして、だいたい16時くらいまで。
亀煮やおにぎり、ビールもごちそうしてくださいます。

_DSC9123

 

RYOさん、いっちーさん、タコG、おっかあ、そしてかなめ会のみなさん、
ほんとうにありがとうございました!!

0883

(ライター:志賀章人)(フォト:すーじー)