小笠原でやりたかったコトその3 〜流れ星観測〜
小笠原の星空は、環境省を中心とした事業『全国星空継続観察』で、2年連続で日本一に輝いたことがあるほど星空観測の絶好ポイント。(平成22年/小港海岸、平成23年/コペペ海岸)地元・北海道でも星はたくさん見てきたが、流れ星は1度も見たことがなく、今回の旅の中で見れたらなと思っていた。 小笠原に来てから毎夜のように製氷海岸や小港海岸など星がキレイに見えるポイントまで行っては夜空を見上げ流れ星を待つ。一緒にいるメンバーは次々に何度も「流れ星見れた」というが、私はなかなか見ることができない。小港海岸へみんなと出掛けた時は天気も良く、今までに見たことないくらいの無数の星を見ることができ、流れ星を見る条件が揃っていたそんな日でさえ、私だけ見ることができなかった。こんなに無数の星と天の川が見えているのに、私だけ見れないのは、なにか理由があるのか疑問に思うほど。ただ運が悪いのか、見方が悪いのか、願い事が重すぎる…のか、色々な理由を考えてみたが、なぜなのか分からなかった。 それでも流れ星を見ることを諦めず夢みて製氷海岸の石段で夜空を見上げていたある日、奇跡はあまりにも突然やってきた。左から右へスーッと星が流れた。本当に流れ星を見るのが初めてだった私は、感動と興奮と驚きの感情が一気に押し寄せ言葉が出ない。今まで見ている間中願い事を呪文のように唱えていたのに、その儚く流れた星に圧倒され、願い事を唱えることをすっかり忘れてしまっていた。 小笠原では、満天の星空などを観測できるナイトツアーも様々な会社が行っており、星のほか、小笠原の固有種『オガサワラオオコウモリ』や緑色に光るキノコ『グリーンペペ』も見ることができるかもしれない。また小笠原は全国の夜空が暗かった場所ランキングで1位を取っている。空は暗ければ暗いほどたくさんの星が見えるので、見事な星空を見ることができるのだ。 流れ星を見たことがある人もない人も、とにかく小笠原の星空は絶景、格別、唯一無二の存在なので、一度見てもらいたい。私も願い事を唱えながらもう一度流れ星を見れることを期待して、また夜空を見上げます。 ライター:高橋和香菜(わっち) PHOTO:杉浦弘樹(すーじー)